以前、100均のセメントを使って作ったテープカッターが、一部の界隈で大評判となりました。
セメントで作ろう!-テープカッター編-
こちらに味をしめて、新たなセメントアイテムを作成しようと思ったのですが、セメント自体を貝殻から作成する方法があるようなので、チャレンジしてみることにしました。
なぜ貝殻?
さあ、新たなセメントオブジェ、何を作ろうかと検討を始めましたが、そもそもセメントは石灰石などからできているはず。ならば原料から作れるのでは?と考え、調べてみると貝殻からコンクリートに似た素材を作ったという情報がありました。
こちらの会社では「Sea Stone」という、砕いた貝殻を原料としたタイルを開発したとのこと。そもそも貝殻は自然に分解されないため、処理するのに費用がかかり、環境負荷が大きいそうです。確かに昔の人が食べた貝殻も「貝塚」として残っているくらいですもんね…
だったら私も貝殻からセメントを作ってみよう!と思い立ったのが今回の挑戦のきっかけです。
まずは貝殻を粉末状にする
我が家には子どもたちが海から拾ってきた貝殻がごろごろ転がっているので、原料には困らない!と思っていたのですが、いざ使おうと思ったら「飾ってあるし使わんといて」と子どもからの返答。てっきりゴミかと思ってたので予想外の反応でしたが、何とか頼み込んで一番きれいじゃないという理由で牡蠣のような貝殻を一つだけいただきました。
これを外であらあらっと砕いた後、100均のすり鉢で粉砕していきます。付属のすりこぎではまったく歯が立たないため、金槌を押し付けつようにして使うと少しずつ細かくなりました。(かなりパワーが必要です)
水と混ぜて型に流し込む
今回はシンプルに「ペン立て」を作ろうと思います。型はバーベキューの時に使用した小型のプラ容器に、太いストローを立ててペンが立つようにしてみました。紙製の型だと張り付いてしまうという前回の反省を活かしたものです。
砕いた貝殻の粉に水を適当に加えてみると、すごく良い感じです。これを型に流し込んで、様子を見ながら3日ほど乾燥期間をとりました。
貝殻ペン立ての完成!しかし…
固まった貝殻セメントをそっと取り出しひっくり返すと、ペン立ての完成です。白くて風合いもいいですが、貝殻一個だけなので、少し量が少なかった様子。もうちょっと高さが欲しかったですが、デザイン的には満足です。
しかし!みるからに強度が低いです…大きなヒビが入っているうえに、そもそも触っただけで手に白い粉がついてしまいます。
乾燥している時からうすうす気づいていましたが、小学校のグランドでライン引きに使う「小石灰」を固めただけのような物体です。
今後に向けての反省点
貝殻を砕いただけでは、どちらかというとセメントというより漆喰に近い素材なのかもしれません。もっと強度を出すにはどうしたら良いか調べてみると、このような動画がありました。
動画のサバイバーは、カタツムリの貝殻を焼いて粉にしたものに、水と砕いた土器を加えてコンクリートブロックを作成しています。貝殻を焼くと「爆ぜる」ことがあるとの情報もあるので、それは今後の課題として、次回は粘土質の土を加えて、より強度の高い「ナチュラルモルタル」を作成したいと思います!